入場料 無料

10/23〜11/3開催

首里城が火災で焼失し、約1年が経つ。15世紀、歴史の舞台に登場した首里城は以後、焼失と再建を繰り返してきた。1992年、平成の正殿復元で手がかりとなったのが、戦前に沖縄で「琉球芸術調査」を行った鎌倉芳太郎（1898-1983）が筆写したと思われる「寸法記」（1768年に正殿を修理した記録）だった。鎌倉は1924年首里城取り壊しを知り、建築家伊東忠太（1867-1954）を介し、その中止を求め、解体から首里城を救った。沖縄県立芸術大学には、1986年の開学当時から5回にわたって遺族から寄贈された鎌倉芳太郎資料が7,553点収蔵されている。本展では、国指定重要文化財の鎌倉芳太郎資料・調査記録ノートや紙焼き写真など本学附属図書・芸術資料館の収蔵品を基に、戦前の首里城の姿を紹介する。琉球の歴史・文化を記録し、沖縄文化の保存・復興に果たした鎌倉芳太郎の役割や、本学が所蔵している鎌倉芳太郎資料の重要性について改めて考える。